ウォッシュタブ・ベース

washtub bass


産地:
私が作りました
材質:
トタンたらい 木の棒 ワイヤー
分類:
弦鳴楽器、撥弦 リュート 1弦
奏法例:
弾く
ウォッシュタブ・ベース
コメント:

製作過程については私の「移動式日報」での報告を参照されたし。

その一
その二

ということで、移動式音楽班の低音パートを担うべく導入された、移動式音楽班のキャリアの中でもこれほどの期待を集めた楽器がかつてあっただろうか、いやない、という、正に鳴り物入りの大型新人なのである。今後に期待を抱かせる。

しかし、実際に弾いてみて大問題を感じている。我々楽器プレイヤーにとって、それぞれの楽器というものは、どこかを決められた通りに細工して、どこかを決められた通りに押さえたりして音を鳴らせば、必ずある決まった音程の音が得られる、ということは前提である。ところがこのたらいベースについてはそのようなセオリーがない。弦上に押さえるポジションを設定しても、棹(棒)を引き付ける力の加減により弦にかかる張力が異なるため、それは絶対の音価を設定したことにはならない。つまり、演奏の始まりの音を固定できないのだ。これには困っちゃうのだ。バンドなどで最初に音合わせをしてから「せーの」で合奏するのならよい。私のような一人で全部やります多重録音野郎には非常に困り果てることになるのだ。たらいベースよ、君と行く道は険しい。

(2007年5月記述)


その後、友人と共同での録音制作に導入した。セッティングとしては、ベース音がより響くように、たらいの底の一端にたらいの一部が浮くように置物を挿入する習わしとなっている訳だが、その隙間を利用してマイクをたらい内部に突っ込んでしまい音を拾う。それほど目立ったプレイではないが、こんな曲になった。

「安里屋ユンタ」 歌謡渡来一味内蔵

(2008年3月追記)


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