ブズーキ
bouzouki
- 産地:
- ルーマニア製
- 材質:
- 木
- 分類:
- 弦鳴楽器 撥弦 リュート 4コース8弦
- 奏法例:
- 弾く
ブズーキと出会ったのは、ある長く暑い夏のことだった。
アテネにて。長い棹の、マンドリンをでかくして、オリエンタルな装飾を施したような楽器だった。ギリシャの国民的な楽器だとのこと。
せっかくギリシャになど来たわけだし、うわ、いいなぁ、欲しいなぁ、と思ったものだが、邦貨に換算して3〜4万くらいと言われた覚えがある。その後、まだ一月くらい旅行を続ける予定だったし、そんなに余った金を持っていなかった。
無念。
私はその後、ギリシャ、アテネを再訪しているが、その時は思い切ってガイダというバグパイプを購入してしまい、ブズーキに回す予算はなかった。
縁がないのじゃ。
それから歳月は流れ流れた。
東京でふらりと入った楽器屋に飾られていたブズーキに目が留まる。
ブズーキにはギリシャで見た、ボディの背後が丸くラウンド型になったものと、ギリシャからアイルランドに導入され、ボディの背後が平たくフラットになったものと二通りあることを私は流れ流れた歳月の中で知っていた。それはアイリッシュ・ブズーキであった。
試奏し、決めた。買う。しかし今手に持っているこれは買わない。なぜなら14万もしたからである。予算オーバーなのである。
その後、英国の楽器店のオンラインストアでルーマニア製の廉価なモデルを注文し、私は宿願のブズーキを手にした。
アイリッシュ・ブズーキの調弦は4弦からGDAE或いはGDAD。
私はGDADで弾く。4弦と3弦にはそれぞれ同じ太さの巻弦を張る場合と、巻弦とスチール弦によるオクターブ違いの弦を張る場合とある。
John Pearsのブズーキ弦(ループエンド#5200L、ボールエンド#5220B)だと、どちらの張り方にも対応できるよう1弦と2弦が3本づつのセットになっている(つまり、.011 x3, .016 x3, .28W x2, .40W x2 の10本セット)。
(2008年12月記述)