セムセミイヤ

semsemiyya


産地:
エジプト
材質:
木、ガゼルの角のようなカルシウム的なもの
分類:
弦鳴楽器 撥弦 ハープ 5弦(写真は訳あって4本しか張っていない)
奏法例:
抱えて弾く
セムセミイヤ
セムセミイヤ
コメント:

こんな俺にも姉貴がいる。姉貴がエジプトで入手したものを預かっているわけだが、そのような遠いところからこのジャポン国へ至り、幾度かの引っ越しに耐え、邪魔だからお前の家へ持って行けなどと、流れ流れている間に、もともと観光チックな、いい加減な作りだった節もあり、ボロボロに朽ち果てていったという一品である。俺ならもっとプロフェッショナルなモデルを購入しているね。いや、そんなことはないな。やはり血を分けたもの同士だ。

それでも折角であるから、ガゼルの角のようなものが表面の塗装がぼろぼろになっているだけで案外しっかりしていることを確認し、折れた糸巻きをボンドでくっつけ、錆び錆びの弦を適当なものに交換してみる。

ボロン。

とにかく乾いた竪琴の音は出る。しかし、4弦張って、4つの音しか出ない楽器で一曲を表現するのはなかなか頭を抱える。抱えつつ一曲、初めて弾いた演奏がこちらである。

「面影(ウムカギ) 雨を乞う」(歌謡渡来一味内蔵)

(2008年3月記述)


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