明滅
2005年3月から2006年10月にかけて録音・制作された。 (mp3, 6'36, 7.5MB)
1980年代後半、友人であるトムヤムクン・カラヒ(先生)とともに「熱狂的不眠」というタイトルのインスト曲として制作されたものが元になっている。
If you are lucky enough to have lived in Paris as a young man, then wherever you go for the rest of your life, it stays with you, for Paris is a moveable feast
Ernest Hemingway "A Moveable Feast"
もし、きみが、幸運にも、青年時代にパリに住んだとすれば、きみが残りの人生をどこで過そうとも、パリはきみについてまわる。なぜならパリは移動祝祭日だからだ。
『移動祝祭日』E.ヘミングウェイ 福田陸太郎訳 岩波書店 同時代ライブラリー
ヘミングウェイは自分が青年時代の一時期を過ごしたパリについて、そんな風に書き記した。移動式音楽班も、自らが20代を過ごした街のエーテルをサウンドとして描写してみようと、音のコラージュによってその雰囲気を出そうと試みたものである。
夜空に瞬く色とりどりの光、そんなバラバラな光が何かの加減で一点に集中する。その心象を描き出すプリズムは、その街と、その時代を生きた、自分自身に他ならないのだろう。
<歌詞>
夜空 青い光 赤い光
テレビ ラジオ ノイズ火花散らし
煙草点火 夜を焦がす炎
煙上がり夜の幕が下りる
その街にブライトな青春と
その街にダークな青春が刻まれていたなら
他の街はその街の代わりにはなれない
眠れずに過ごした長い夜
愚かでマヌケでデカダンスの証し
眠れずに過ごした幾つもの夜
愚かでマヌケでデカダンスの香り
その街にブライトな青春と
その街にダークな青春が刻まれていたなら
他の街はその街の代わりにはなれない
<使用道具>
サヌカイト / 木琴 / 中国製銅鑼 / チン / ジル /ギター(フォーク,クラシック弓奏,クラシック・マレット打奏,エレキ)/
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